イギリス留学記録〜家探し編〜

留学

前回はビザ取得の苦労についてお話ししました。

今回は、海外生活の基盤となる住居探しについて書きたいと思います。
これもまた予想外のトラブル続きで、入居できることが決定したのはイギリスに着いたあとで入居予定日の前日でした…

大学の寮は使えない

大学院などで留学する人は大学の寮に入れるかもしれませんが、私はスタッフとしての留学だったため寮には入れず、自分で家を探さなければなりませんでした。

イギリスの物件検索サイト

イギリスで賃貸物件を探すには、日本のSUUMOのようなサイトを使います。主要なサイトは以下の2つです:

これらのサイトで条件を入力して物件を探し、気になる物件があればを申し込みをしていく流れです。

エリア選び:治安情報の重要性

まず住むエリアを決めなければいけません。海外では治安の悪いエリアがあるため、そういった情報を事前に把握しておく必要があります。

私の場合は、受け入れ先の先生に「どの辺りに住んだらよいか」を尋ねました。グラスゴー大学の近くのエリア(ポストコードでG11)が大学関係者もよく住んでいておすすめだと教えてもらったので、そのエリアで探すことにしました。

物件探しの条件

基本条件

住居検索では、エリア、家賃とベッドルームの数で絞り込むことができます。

Furnished(家具付き)物件

イギリスには家具付きの物件が多くあります。冷蔵庫、テーブル、椅子、ベッドなどが配置されています。自分の場合は1年間の滞在予定だったので、家具付き物件を探しました。

ベッドルーム数

子供2人の4人家族だったので、最低2部屋、できれば3部屋のベッドルームを探しました。

我が家の必須条件:バスタブ

我が家としてのこだわりは、バスタブがあることでした。毎日お風呂に浸かりたい家族なので、これは必須条件です。しかし、イギリスではバスタブがなくシャワーのみの物件が結構多いのです。

気になる家賃

上記の条件で探すと、2ベッドルームで£1,200〜1,800(当時のレートで£1=約200円)くらいの物件が多かったです。

家賃は東京よりも高めですが、それでもロンドンよりはましだそうです。ロンドンはグラスゴーの2倍くらいの家賃だそうで、グラスゴーにしておいて良かったと思いました…

自力での物件探し:想像以上の困難

渡航2ヶ月前くらいからサイトを見始めました。気に入った物件があれば、ページから不動産屋にメールを送る流れです。

試しに何軒かメールしてみましたが、「もう他の人が決まりました」などと返ってきて、「これは結構大変なのでは…」と思いました。

しかもビザの手続きとも並行していたので、かなりストレスフルでした。

物件探し代行業者への依頼

悩んだ末に、物件探しを代行してくれる業者に頼むことにしました。

いくつか探しましたが、ロンドンに拠点があるところが多く、スコットランドは対応していないところも多かったです。

JTECとの出会い

最終的に私がお願いしたのは、JTECという会社でした(https://jtecpc.co.uk/)。

こちらのディレクターの西島さんがとても親身に物件探しを手伝ってくださいました。「早く動いても入居可能日の条件が合わないので、入居予定日の1ヶ月前から動き出すとよい」と教えてくれました。

そこで、上記のサイトなどで私の条件に合いそうな物件があればLINEで送ってくれて、気に入れば不動産屋へのメールも代行してくれました。

オファーから入居までの流れ

JTECさんのページでわかりやすく解説されているので、こちらを参照してください

基本的な流れは:内覧 → オファー → 契約という感じです。

遠隔での内覧

今回は日本にいる間に物件を決めたかったので、内覧も代行してもらい、動画を撮ってもらったり、LINEのビデオ通話で遠隔内覧してもらいました。

  • 候補としてリストアップした物件:約15件
  • 実際に内覧できた物件:3件

内覧までたどり着くのが狭き門なので、数多く候補を挙げておくのが大事です。

契約プロセス:イギリス特有のリファレンス

結局、最初に内覧してもらった物件に決めました。オファーを出してもらい、手付金(1週間分の家賃)を支払いました。契約に至ればと手付金は返ってきます。

リファレンス(入居審査)とは

ここからがイギリスならではの仕組みです。リファレンスという入居審査があり、イギリスでは以前住んでいた物件の大家に問い合わせが行われます。

契約プラットフォームのようなサイトに、自分の収入や勤務先などを入力していきますが、最後に今住んでいる物件の情報も入力します。

「いきなりイギリスから英語で電話が来ても、日本の大家さんは対応できないよな…」と思いながら、仕方なく入力しました。

代替案:家賃の前払い

リファレンスで照会ができなくても大丈夫なように、事前に家賃半年分を前払いするという条件を先方に提示しておきました。

入居までのタイムライン

出発2週間前

ここまでの手続きが完了したのが、入居予定日の2週間前でした。

渡航初日はバタバタすると思ったので、渡航から3日間はホテルを予約し、渡航翌日を入居希望日にしました。

リファレンス待ちでヤキモキ

そこからなかなかリファレンスが進まず、ヤキモキしました。

結局、リファレンスが済んで契約書が届いたのは、出発1日前、入居2日前

急いで契約書を読み込み、JTECさんにもダブルチェックしてもらい契約しました。イギリスの物件は入居する成人全員が契約する必要があるため、契約書は私と妻がそれぞれサインする形になりました。

その後、不動産屋側のサイン待ち…

出発当日の入金トラブル

不動産屋から契約締結完了および家賃の前払いの連絡が来たのが、フライトの3時間前。ちょうど空港に着いた頃でした。

200万円超の決済

半年分の家賃は日本円で200万円ちょっとです。クレジットカード払いをしたのですが、高額だったのでサイトの仕様上2回に分けて決済しました。

決済完了メールは来たのに、なぜかサイト上の支払い残額が減らない…

とりあえず支払い完了メールは来ていたので、そのまま飛行機に乗ることに。

トランジットでの確認

トランジットのフランクフルトで再度サイトを開いても、残金£10,000が残っている。不動産屋に問い合わせてもらいました。

ここで返事が来ないまま、グラスゴー行きの便に搭乗。

グラスゴー到着後の緊急事態

グラスゴーのホテルに到着してメールを確認すると、端数の少額決済はできているが、£10,000の着金は確認できないとのこと。

「もしかしたら£5,000までしか受け付けできないかもしれないので、再度入金し直してください」と言われました。この時点で15時頃。16時過ぎまでに入金が確認できないと翌日の入居はできないとのこと。

最初に支払った£10,000(約200万円)が戻ってくるのか不安でしたが、仕方ないのでもう一度決済することに。

またもやクレジットカードの限度額問題

しかし、ここで再びカードの限度額の壁が立ちはだかりました。

  • メインのカード:限度額250万円に上げていたが上限に達して決済できず
  • サブカード:限度額を上げようとしたが、海外からは電話での本人認証ができず変更不可…

複数カードで分割決済

仕方なく、持っていたカードをかき集めて、3回くらいに分けてなんとか送金しました。直前に作ったSony銀行のキャッシュカード兼デビットカードに助けられました。

16時頃に入金が確認できたと連絡が来て、ようやく翌日の入居時間を決めることができました。

無事入居

なんとか予定通り入居予定日に入居することができました。ギリギリまでハラハラしましたが、なんとかなって良かったです。

入居当日は、JTECの西島さんが立ち会ってくださり、その後、入居当初に必要な物品の買い物にも付き合ってくださり、手厚くサポートしていただきました。

家探し編の教訓

重要な学び

  1. クレジットカードは複数持っていた方がよい
    • 1枚では限度額が足りなくなる可能性がある
    • 特に高額な支払いが続く時期は要注意
  2. 限度額は日本にいる間に上げておく
    • 海外からの限度額変更は困難(本人認証の電話ができない)
  3. 物件探しから契約までは専門業者のサポートが有効
    • 一人で自分でやるのは困難
    • 言語の壁、時差、システムの違いがある
    • 現地に詳しい代行業者は心強い
  4. 余裕を持ったスケジュールでも、ギリギリになることがある
    • 予想外の遅延は日常茶飯事
    • 心の準備が必要

次回予告

ようやく住む場所も確保でき、イギリスでの生活がスタートしました。

次回は、荷造り、入国編にしようと思います。

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