働きながらMPHは取得できる?
公衆衛生大学院を卒業してから半年経過しました。
前回書いたこちらの記事へのアクセスが結構あったので、実際に働きながらMPHを取るのがどれくらい大変だったのかを書いてみます。
学生の中で働きながら通っているのは1〜2割くらいだと思います。
医師や看護師はパートで生活費を稼ぎながら通学していることが多いです。
授業スケジュール
僕が卒業した慶應義塾大学大学院の健康マネジメント研究科の公衆衛生専攻を例にご説明します。
カリキュラムは毎年変更になるかもしれないので、詳しくはこちらのHPから確認してください。
卒業に必要な単位数
卒業に必要な単位数は、30単位です。
慶應は春学期・秋学期の2期生で、それぞれ前半・後半に分かれていて実質4期制です。
必修の単位が20単位あり、修士論文が4単位なので残り6単位以上選択科目を履修すれば卒業できます。
必修授業は、水曜午後、木曜午前・午後、金曜午後が多かったと思います。なので週に丸2日程度避ければ単位は取れます。
また夕方の授業(5〜7限 16:30~21:20)もあるので、就業後に授業を履修することもできると思います。ちなみに1コマは90分です。
僕は基本的に
- 水曜3限〜7限 13:00 ~ 21:20
- 木曜1〜7限 9:00 ~ 21:20
- 金曜3〜4限 13:00 ~ 16:15
の時間帯に授業を履修していました。勤務の都合で他の曜日の授業が取れなかったので、興味はあるけど履修できなかった科目があったのが残念でした。
課題の量は?
履修する科目にもよりますが、必修の科目だけでも結構レポートがあり大変でした。
特に統計の科目は、毎週レポートが出るのですこし大変です。
週末に時間を割くことができればこなせる量だと思います。
授業を履修しすぎるとその分課題も集中するので注意してください。
また、グループで授業時間外にディスカッションして準備しなければいけない科目もあります。働いている人もいるのでだいたい平日の夜21時過ぎとかにミーティングを設定してもらってました。
1年で卒業できる早期修了制度
慶應の公衆衛生大学院には1年で卒業できる早期修了制度があります。
早期修了の条件
対象者(以下のいずれか)
・6年制大学卒業者(医学、歯学、薬学、獣医学)
・修士課程あるいは専門職学位課程修了者
実務経験
保健・医療・福祉の分野で常勤2年以上(臨床研修を含む)
この両方を満たせば早期修了制度に申し込むことができます。
早期修了を申し込んでいるのは医師が多かったです。
早期修了のメリット
単純に1年で修士を取れるので時間の節約ができます。
また学費も1年分で済むので経済的メリットがあります。
早期修了のデメリット
取れる授業が限られる
公衆衛生大学院で学べる範囲は非常に広いです。
シラバスを見ると面白そうな授業がたくさんありますし、それぞれの分野で活躍されている先生の話を聞ける貴重なチャンスです。
基本的にはどれだけ履修しても授業料は変わらないのでなるべくたくさん履修するのもありだと思います。そのためには1年だと必修の科目だけでタイトスケジュールになるので、選択科目を履修する余裕がなくなるのはデメリットだと思います。
僕自身も卒業してから「ゆっくり2年間かけていろんな科目を履修して勉強するのもありだったな」と思いました。
修士論文のための研究をする時間が短い
卒業するためには修士論文を書く必要があります。
テーマを決めて、倫理申請をしたり、データを集めたりするのにかなり時間がかかります。
修士論文の提出期限は、12月〜1月頃なので入学してすぐに研究の準備をしないと間に合わなくなります。
予めテーマが決まっていて、指導教官の目安がついていないと1年での卒業はかなり難しいと思います。
まとめ
慶應の公衆衛生大学院は、働きながら卒業することはできます。
授業は週の後半に集中していたり、必修科目も多いのでスケジュールの調整が必要です。
1年で修了できる早期修了制度もありますが、学べることも減ったり、修論を書く時間が短くなるのでよっぽどの条件が揃わない限りは2年間通った方がいいと思います。
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