医学生・研修医におすすめの臨床で役立つアプリをまとめています随時アップデートしていきます。おすすめアプリがあれば、コメントをお願いします。
診療全般
Uptodate(要契約)
言わずとしれた誰でもエビデンスに基づいた診療ができるお役立ちツールです。契約が必要ですが、研修病院などでは病院が契約していると思います。所属病院が契約していない場合は個人であれば、年間199ドルで契約出来ます。ちょっと高いと感じるかもしれませんが、費用対効果は高いと思います。スマホにアプリを入れておくと便利です。最近はUptodateの記事をすべてオフラインで見れるようにダウンロードできます。ネット環境がないところで当直することもあるかと思うので、ダウンロード必須です。
DynaMed(要契約)
UpToDateと並んでメジャーなエビデンスをまとめたツール。具体的な数字や研究の結果を知りたいときはこちらのほうが役立ちます。基本的にはコンテンツをダウンロードするのでオフラインでも使えます。
ePSS
USPSTF(アメリカ予防医学専門医委員会)によって推奨されている予防医療の一覧が推奨度(Grade)別で見ることができます。
患者の年齢、性別、喫煙の有無、性交渉の有無を入力するとその患者に必要な予防医療の一覧が出るので外来患者のヘルスメンテナンス項目を確認するのに便利です。
予防接種に関しては載っていないので、別途調べることが必要です。
HOKUTO
会員登録が必要ですが、無料でクレアチニンクリアランス(CCR)や抗菌薬投与量などの計算機がついた日本産アプリです。最近ノート機能が追加され、有名な病院などが臨床に役立つ情報のまとめを発信しています。自分の勉強した内容をまとめたノートを作る事もできます。
Choosing Wisely
Choosing Wiselyキャンペーンで各学会から推奨されている事項が一覧で見れます。暇なときに眺めて、自分の診療を見直すのに使っています。
特定の疾患のリスク計算など
ASCVD plus
脂質異常症の治療を行う時の心血管疾患のリスク評価を行うためのアプリです。
ACC/AHAのガイドラインではこのアプリでのリスク評価を推奨していますが、人種差なども考慮する必要があります。
年齢、性別、人種、血圧、コレステロール値(TC, HDL, LDL)、糖尿病の有無、喫煙歴、降圧薬内服の有無、スタチン内服の有無、アスピリン内服の有無を入力すると心血管疾患の10年リスクと生涯リスクを表示してくれます。
冠動脈疾患発症予測脂質管理目標値設定ツール
こちらは日本動脈硬化学会による動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017に基づく冠動脈疾患発症予測アプリです。吹田研究をもとにしており、アウトカムは冠動脈疾患のみで脳梗塞やASOなどが含まれていないことに注意です。http://www.ncvc.go.jp/pr/release/006484.html
【TG18】
胆管炎、胆嚢炎の国際ガイドラインである東京ガイドラインのアプリです。
日本語でも読めて、診断基準の判定、重症度判定ができるのでおすすめです。
文献検索・管理
Journal Club ※有料
診療を変えるようなメジャーなRCTに関して、要約と研究デザイン、批判的吟味がまとめてあるアプリです。有料ですが買い切りで、随時アップデートされていきます。論文へのリンクもあるので便利です。これは買う価値あります!
Researcher
ありとあらゆる科学雑誌の中からジャンルや自分のフォローしたい雑誌を指定すると、最新の論文のアブストラクトを見ることが出来ます。最新の文献のフォローに役立つアプリです。