ケースレポートを投稿する時のジャーナルの選び方

以前からやらなければいけないけど逃げていたことの一つがケースレポートです。
流石に取り組まねばと思い、どんな雑誌に投稿すればいいのだろうと思い調べていたらこんな文献を見つけました。

”How to choose the best journal for your case report” 
Rison et al. Journal of Medical Case Reports (2017) 11:198

僕のようにケースレポートを書いたことがない素人には役に立ちそうだったのでまとめておきます。

【ケースレポートジャーナルの最近の動向】
ケースレポートは、科学的根拠のレベルとしては低いが医学が発展するためには重要である。オンラインでデジタル版を公表できるようになり、ケースレポートを専門に掲載するジャーナルが増えてきている。

94%のジャーナルがオープンアクセスで、40%がPubMedに掲載されている。

オープンアクセスのジャーナルでは投稿料として$300〜$1200がかかる。

ジャーナルのビジネスモデルが購読制からオープンアクセスに変化するにつれて、オープンアクセスのジャーナル数は爆発的に増えている。

その影で”ハゲタカジャーナル”と呼ばれるような、一見すると聞いたことがあるような雑誌のタイトルでウェブサイトも巧妙に作られているが全く学術性に乏しいジャーナルが出現している。

投稿料などをウェブサイトに掲示しておらず、アクセプトの段階で高額な投稿料を請求されるケースもある。

インドに拠点をおくOMICSグループは700のオープンアクセスジャーナルを抱えているが、査読過程が明示されていなかったり、高い投稿料が事前に明示されておらず研究者を不当に誘導しているとして訴訟が行われている。

【正しいジャーナルを選ぶコツ】
〜Think. Check. Submitキャンペーン〜

■あなたもしくは同僚は、その雑誌を知っているか?
・今までにその雑誌の論文を読んだことがあるか?
・その雑誌の最新の投稿をすぐに見つけることができるか?

■簡単に出版社の連絡先を見つけることができるか?
・ジャーナルのサイトに出版社の名前が明記されているか?
・出版社の電話番号、住所、メールアドレスが書いてあるか?

■その雑誌は査読過程について説明しているか?
・その雑誌のサイトに査読料とその代金がいつ発生するか記載してあるか?

■編集委員が誰だかわかるか?
・編集委員のメンバーの名前を聞いたことがあるか?
・編集委員のメンバーが、彼らのウェブサイトでその雑誌について記載しているか?

■その出版社は業界で有名な会社か?
・COPE(Committee on Publication Ethics)に属しているか?
・オープンアクセスならば、その雑誌がDirectory of Open Access Journals (DOAJ)に載っているか?
・オープンアクセスならば、その出版社がOpen Access Scholarly Publishers
Association (OASPA)に属しているか?
・その出版社はその他の協会に属しているか?

【インパクトファクターについて】
インパクトファクターは過去2年間に出された論文の平均引用数を算出したもので、客観的に雑誌のレベルを評価する指標として有名である。
しかしながらケースレポートでは、RCTやメタアナリシスと比較すると引用されることが少ないのでどうしてもインパクトファクターが低く出てしまうため、必ずしも雑誌の質を反映しない。

【便利なサイト】
CARE Guideline ケースレポートを書く際に注意すべきチェックポイントを公開している。

Author Services Natureグループが提供している英文校正や科学的な記載についての校正などを紹介している。

AJE 校正、翻訳、フォーマット調整などのサービスを紹介している。(日本語ページあり)

Edanz 英文校正や翻訳、投稿するジャーナルなどをアドバイスしてくれる専門サービス(日本語対応)

Elsevier journal finde r 論文のタイトル、アブストラクト、キーワードなどを入力するとElsevierの雑誌の中から投稿に向いている雑誌を提案してくれる無料サービス。


Springer Nature Journal Suggester Springerが提供している同様のサービス。

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